大韓民国歴史博物館

  • 富川警察署刑事文貴童に対する告発状

    識別番号 2014004851
    名称/異名称 富川警察署刑事文貴童に対する告発状
    分類体系 政治行政 >> 民主化運動
    原本形態 ちらし/広報物
    時代情報/時期区分 1986.07.05 / 1980年代
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    ソウル大学衣類学科に通っていたクォンさんは学歴を下げて、京畿道富川市に位置したガス排出器製造会社に就業して活動していた。1986年6月、クォンさんは住民登録証を偽造した公文書変造の容疑で富川警察署に連行された後、刑事の文貴童から取り調べを受けた。この過程で、文貴童はいわゆる5・3仁川事態に関連した指名手配者の所在を把握するために、クォンさんに性的拷問を行い、陳述を強要した。1986年7月、クォンさんは文貴童を強制わいせつの容疑で仁川地方検察庁に告訴したが、文貴童は事実を隠したままクォンさんを名誉毀損及び誣告の容疑で逆告訴した。当時、検察と公安当局はクォンさんの主張に対して、「革命のために性まで道具化した急進勢力の常習的戦術」として反発していたが、真相究明及び公正な捜査を促す世論が激しくなると、捜査に乗り出した。しかし、軍事独裁政権の圧力によって事件が意図的に隠蔽・縮小され、8月に文貴童は起訴猶予、関連警察官5人は嫌疑なしの決定を受けた。9月に、クォンさんの弁護団166人は、検察の決定に不服として裁定を求める申請を行ったが、何度も棄却された。しかし、この事件は1987年の6月の民主化抗争後、最高裁判所に再抗告係留中の、事件発生から3年も経った1989年に文貴童に懲役5年の実刑が宣告された。 当時、クォンさんに対する富川警察署刑事文貴童の性的拷問事件が世に知られるやいなや、労働・農民・貧民・女性運動団体及び仏教・プロテスタント・カトリックなど在野・政界・宗教界・女性界が連合して「拷問及び容共操作阻止共同対策委員会」を組織した。このビラは、委員会が1986年7月5日に制作したもので、富川警察署刑事文貴童がクォンさんに行った性的拷問の内容と過程を具体的かつ詳細に記述し、告発人である高泳耇他8人が仁川地方検察庁長に送った告発状の全文が載せられている。告発人は告発状を通して、1986年6月6日早朝と翌日である1986年6月7日夜に行われた文貴童の性的拷問の過程を4ページにわたって具体的に指摘している。また、性的拷問がただの変態性欲者個人の逸脱ではなく、警察権力組織内部の意図的な性的拷問計画によって行われた組織犯罪であることを追及し、関係者全員が法によって処理されることを要求している。なお、国家権力によって行われた反倫理的性的拷問は、一過性ではなく反復的かつ持続性を有する犯罪であるため、このような違法行為を隠蔽したり、庇護する意図がないことを明確にすることを要求している。ビラにはこのような内容の告発状が載せられており、また4ページの下段に「拷問及び容共操作阻止共同対策委員会」が主催する「拷問・性的拷問・容共操作全国民暴露大会」が1986年7月19日午後2時に「明洞聖堂」で行われると四角で囲んで案内している。このビラは、第5共和国軍事独裁政権の権力横暴と非道徳性、醜悪な人権弾圧の実状を示している。
    1986年、労働現場に就業して活動していたクォンさんに性的拷問を行った富川警察署刑事文貴童を告発し、徹底した捜査を促す「拷問及び容共操作阻止共同対策委員会」のビラである。
    クォンさん、文貴童、富川警察署、性的拷問、労働運動、6月民主化抗争、5・3仁川事態

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